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Microsoft Azure 新しい名前をよろしくお願いします

日本時間4月4日より、Windows Azure(旧名称)は Microsoft Azure に名称が変わりました。

この名称変更とともに、米国サンフランシスコで先週開催した Build 2014 (http://www.buildwindows.com/) の2日目の基調講演で様々なAzure関連の発表がされました。主なところをご紹介します。

 

1. Microsoft Azureの公式WebページのURLを変更

公式ページのURLが変更になりました。トップページはこちらです。 http://azure.microsoft.com/

これまでのURLもリダイレクトされますが、今後はこちらをご利用ください。

acom_top

 

2. Azure管理ポータルに新バージョンが登場(プレビュー)

Azureのサービスを管理するための「管理ポータル」が新しくなりました。これまでの管理ポータルにあった機能もUIが工夫されてより状況が把握しやすくなったとともに、課金状況を知るための「アカウントポータル」や、Azureサービスの稼働状況を知るための「サービスダッシュボード」、通知やイベント・アラート、Visual Studio Onlineなどもすべて統合されて、One stopな作りになっています(現在はまだプレビューなのでフル機能を実装していません。フル機能を利用するには現行のポータルをご利用ください)。
下記のようにタイルを使ったデザインで、タッチにも対応しています。タイルの大きさを変えたりピン止めしたりもできますので自分好みのポータルを作ることができます。

新管理ポータル(プレビュー):http://portal.azure.com

現行管理ポータル:http://manage.windowsazure.com/

新管理ポータルデモビデオ(約3分):http://channel9.msdn.com/Blogs/Windows-Azure/Azure-Preview-portal

portal

 

最初に開いた時は上記の左のブルーの背景(この色も3種から選択できます)の部分のみ表示されます。クリックしたウィンドウに応じて、その詳細情報が画面右に開いていく、という構成です。黒のバナーと白いボックスからなる一枚ずつの情報パネルはBLADE(ブレード)と呼びます。

ノンテクの方は管理画面を使うことはあまりないかもしれませんが、管理者の方の作業で行ったり来たりが少なくなるように、一覧性が高いようにデザインされていることを知っていただきたいと思います。

 

3. その他主要な発表

  • 仮想マシン、クラウドサービス、Webサイト、モバイルサービスの自動スケールがプレビューからGAになりました。
  • 仮想ネットワークにおけるPoint-to-site VPNがプレビューからGAになりました。
  • Azure Active Directory プレミアムがプレビューからGAになりました。
  • 仮想マシンに新しい「基本」インスタンス登場。これまでの「標準インスタンス」より27%低い価格(3月31日発表済み)
  • WebサイトがJavaもサポート(プレビュー)
  • SQLデータベースの最大サイズが150GBから500GBに & SLA 99.95% を提供(いずれもプレミアムのみ)
  • SQLデータベースで指定の過去の時点に状態を戻すことができるリストアサービス登場

機能面のアップデートとその詳細は、技術系の方々が詳しく書いているのでそちらのブログを参照ください。

使いやすさ、も追及しているAzureをこれからもよろしくお願いします。

Azure日本データセンターの価格体系

2014年2月26日、ついにAzureの日本データセンターが稼働を開始しました! 現在私は製品マーケティング担当をしているため、当日は公式のあれやこれやで忙しくこちらに投稿ができませんでしたが、Blogでもこの記念すべきイベントを盛り上げよう!とAzureアドベントカレンダーを実施しているので3月6日分として個人ブログでも参加することにしました。

今回、Azureは初めて「リージョン価格」という概念を導入しました。これは、各地域の市場状況に合わせた価格を設定するというものです。ちなみに「市場状況」には競争状況も含まれます。 さて、日本データセンターでの「リージョン価格」が設定されたのは下記のサービスです。

* 仮想マシンの価格がリージョン価格になるので、料金詳細ページに記載されている SQL ServerBizTalk Server の価格もリージョン価格になっているように見えますが、ソフトウェア部分はグローバル価格と同じです(差が出ているのは利用している仮想マシンの料金分のみです)。

SQL データベースと Webサイトについては、5月末までプロモーション価格としてグローバル価格が適用されています。6月1日よりリージョン価格となります。 また、クラウドサービスと仮想マシンのリージョン価格は東日本と西日本でも異なります。西日本の方が東日本の10%ほど安くなっています。

いまはリージョン価格適用が日本だけですが、今後の新しいデータセンターではリージョン価格が適用されていくことになる方針のようです。

PCI DSS準拠 と ISO認証範囲の拡大

Windows Azure のセキュリティーやコンプライアンス情報については、
公式ページの「トラストセンター」(トップ>サポート>トラストセンター)セクション
http://www.windowsazure.com/ja-jp/support/trust-center/
にまとめられています。

このたび、Windows Azureは新にPCI DSS準拠の認定を取得しました。

PCI DSS 基準というのは、クレジットカード情報を安全に保存、伝送、処理するためのグローバルセキュリティ基準です。国際カードブランド5社(American Express、Discover、JCB、MasterCard、VISA)が共同で策定したものです。現在はver2.0 が有効になっています。

認定取得企業は、たとえば楽天では楽天カードが準拠認定を取得する前に楽天市場の決済プロセスが取得しているなど、必ずしもカード会社に限りません。

ただ、これまでもWindows Azure上で稼働しているサービスで決済関連のものがなかったというわけではありません。Azure上で稼働するサービスからIFRAMEなどで第三者のゲートウェイにリンクして、クレジットカード情報はリンク先で処理している場合には、そのゲートウェイがPCI DSS準拠であるかどうかが考慮の対象となります。つまり、稼働させるサービス(アプリケーション)自体がPCI DSS準拠になるかどうかは、こういったケースではAzureの準拠とは関係ありませんでした。

今回Windows Azure自体が PCI DSS準拠の認定を取得したことで、クレジットカード情報を直接保存するようなサービス(上記のケースでは第三者のゲートウェイ自体)も安心してAzure上に配置していただくことができるようになった、ということになります。

さて、今回のもう一点のお知らせは、これまでも取得していたISO/IEC 27001:2005 認証についてです。このたびの更新監査にて、認証対象となっている Windows Azure のサービスが拡大しました。現在の対象サービスの主なものは下記の通りです。

クラウドサービス 、 ストレージ (テーブル、BLOB、キュー)、仮想マシン仮想ネットワークTraffic ManagerWeb サイト、 BizTalk サービスメディアサービスモバイルサービスService Bus多要素認証Active DirectorySQL データベース (version 11.0.9164.000 以上)、HDInsight

昨年本社で関係者から聞いてから、発表を心待ちにしていました。今年は日本のデータセンターもサービスを始める年です。それに先立ったこの発表は個人的にもかなり嬉しいです。

関連リンク

トラストセンター > コンプライアンス:http://www.windowsazure.com/ja-jp/support/trust-center/compliance/ (現時点で英語ページのみ更新済み。日本語ページの更新は少しお待ち下さい)

PCI Security Standards Council ホームページ(日本語):https://ja.pcisecuritystandards.org/minisite/en/index.php

公式ブログ:http://blogs.msdn.com/b/windowsazure/archive/2014/01/16/announcing-pci-dss-compliance-and-expanded-iso-certification-for-windows-azure-general-availability-of-windows-azure-hyper-v-recovery-manager-and-other-updates-to-windows-azure.aspx (英語。日本語版は少しお待ち下さい)

アプリの登録ユーザをアクティブユーザに

スマホ向けのアプリであれ、Windows 8のストアにあるアプリであれ、一般ユーザの関心を引き続けるのは楽ではありません。似たようなアプリが次々出てくる昨今では、それがますます難しくなっています。

アプリケーションへの機能追加を怠らず、頻繁にアップデートしているから大丈夫、ですか?
Image 2

ユーザの立場になってみると、ワンタップでアップデートした後、何が変わったのか気にしないですよね?「バグを直したのかな」ぐらいに思って(もしくは何も思わず)、使わないアプリは使わないままになりますよね。

アクティブでなくなってしまったユーザをアクティブにする策の一つとして、「通知サービス」を使ってみませんか。

通知にはメッセージがいれられるので、「アップデート」とは違って短い内容を伝えることができます。アプリの新機能などもアピールすることができます。それによって、ユーザがまたアプリを起動してくれる可能性が高まります(プッシュ通知を使うことで訪問者数が50%増えたという調査例もあります)。

Windows Azureには、この通知サービスを簡単にアプリに実装できる仕組みが備わっています。「通知ハブ」という名前で、8月12日に正式サービスを開始しました。

Windows 8/ Windows Phone / iOS / Android のいずれの端末にもプッシュ通知を送ることができます(誤解されがちですが、Windows AzureはWindowsだけに対応したサービスではないのです)。

実際にどうやってあなたのアプリに実装したら良いのか?はさまざまな技術リソースやBlogがありますので、技術担当の方にお任せしてください(このBlogはNon-techの方向けですのでそこは他のリソースに任せます  笑)。もちろん、マイクロソフトの担当者もお手伝いします。

ビジネス企画やマーケティングを担当されるBusiness Decision Makerのみなさんは、技術担当の方に「通知ハブというサービスがあるらしいからそれを使ってプッシュ通知をしてみたい」と相談してみてください。どんな通知をどんな条件で送信するとユーザの行動をより促しやすいのか、といったデータが集まってくるとより効果的なマーケティングができるようになるはずです。

関連リンク

通知ハブ 概要: http://www.windowsazure.com/ja-jp/services/notification-hubs/ 

料金: http://www.windowsazure.com/ja-jp/pricing/details/notification-hubs/

【GA】クラウド型プッシュ通知基盤:Windows Azure 通知ハブを正式リリース(MSDN Blogs 「雲のごとく」):http://blogs.msdn.com/b/daisukei/archive/2013/08/13/ga-windows-azure.aspx

クラウドと輸出管理規制 – 経産省通達で解釈が明確に

クラウドと輸出管理規制に関して新しい通達が出ました。

これまで、国外のクラウドサービス利用による情報の保管が外為法上の輸出管理規制の対象になるのかどうかの解釈が、必ずしも明確ではありませんでした。つまり、特定技術情報を保存することが外為法上の「輸出」にあたるのかどうか、というところが曖昧だったのです。

6月21日付けで経済産業省が出した通達(施行は9月1日から)で、この部分の解釈が明確化されました。

「輸出注意事項25第14号 外国為替及び外国貿易法第25条第1項及び外国為替令第17条第2項の規定に基づき許可を要する技術を提供する取引又は行為についての一部を改正する通達 (日本)」
http://www.jetro.go.jp/notice/announcement/51babdbc01f40

添付ファイル(PDF)
http://www.jetro.go.jp/biznews/attachment/51babdbc01f40.pdf

「情報を保管し利用するためのサーバーを提供するサービス(ストレージサービス)においては、当該サービス利用者が意図するとしないとにかかわらず、国外に設置されたサーバーに情報が保管される可能性がある。
他方で、ストレージサービスを利用するための契約は、サービス利用者が自らが使用するためにサービス提供者のサーバーに情報を保管することのみを目的とする契約である限りにおいて、サービス利用者からサービス提供者等に情報を提供することを目的とする取引にあたらないため、外国に設置されたサーバーに特定技術が保管される場合であっても、原則として外為法第25条第1項に規定する役務取引に該当せず、同条に基づく許可を要しない。したがって、外為法第25条第3項の対象にも該当しない。」

「サーバー上に存在するプログラム(アプリケーションソフトウェア等)を、インターネットを介して、他者がダウンロードすることなく利用できる状態にするサービス(SaaS等)を提供することは、プログラムをサービス利用者にとって利用できる状態に置くことを目的とする取引であり、提供を目的とする取引にあたるため、当該プログラムが特定技術であれば、外為法第25条
第1項に定める役務取引に該当する。」

詳しくは全文を参照いただきたいですが誤解を恐れずに要約すると、

  • PaaS や IaaS を利用する場合は、データの保存先が国外であってもサービス提供者に対する輸出にはあたらない
  • 特定技術にあたるプログラムをSaaS提供する場合は、 役務取引に該当することがある

ということになります。

パブリッククラウドのサービスを利用するに際して、輸出管理規制が気になっていた方もいらっしゃるかもしれませんが、この通達によって解釈が明確になりましたね。

また、Windows Azureは日本リージョンの開設も今後予定されています(こちらご参照)。併せてご検討の上でご利用ください。

Windows Azure価格体系と無償枠の変更

日本時間の昨日夜からTechEd North America 2013 が始まりました。

このイベントに合わせてAzure周りもまたいろいろと発表がありました。

Non-tech/Business系の方にとっても注目のポイントがありますので、そちらに絞って紹介します。

#すべての変更点については、下記の参考リンクをご参照ください。

停止した仮想マシン(IaaS)は課金されません

これまでは、マシンを停止しても「削除」しない限り課金されていました。停止したら課金を止めてほしい、というご要望は数多くいただいていましたので、このお知らせができるのはとても嬉しいです。

仮想マシンの課金が「分単位」に

これまでは、5分以上利用すると、その5分間が含まれる時間帯1時間分の課金がされていましたが、1分単位の課金になりました。

無料評価版やMSDN特典などの無償枠が容量ベースから金額ベースに

これまで、無料評価版やMSDN、MPNなどの「メンバー特典」はWindows Azureの各機能ごとの一定枠(xx時間分、など)まで無償で利用できるというものでした。これが、どの機能を使っても「xx円分まで」無償、となりました(詳細は下記のリンクをご参照ください)。無償評価版は、月々17,000円分までが自由に使えます。

検証のシナリオによっては使わない機能があったり、逆に「一定枠」以上使いたい機能があったりしますが、柔軟性がある新しい特典を使っていただくと無駄が出にくくなりますね。

さらに、MSDN特典の場合は適用される単価が割引単価になりましたので、同じ金額枠で従量課金よりも多くの容量を使えることになります。

#これまですでにMSDN特典をお使いの方は、アカウントのページに下記のようにオプションが表示されますので、これまで通りの特典か新しい特典かを選択できます。

account_msdn_change

何も選択しないと、8月1日以降に新しい特典に移行されます。これまでの特典を継続するオプションを選択すると、あと 12 か月間引き続き使用することができます。その代り、新しい特典に含まれるメリットを使えなくなりますので、できる限り新しい特典への移行をお勧めします。

上記はこちらのページのよく寄せられる質問(FAQ)に表示されています。

FAQ_MSDN

ちなみに、MSDNサブスクリプションは実運用には使えません。これも同FAQに記載されていますのでご参照ください。

参考リンク

Windows Azure: Announcing Major Improvements for Dev/Test in the Cloud (ScottGu’s Blog):

http://weblogs.asp.net/scottgu/archive/2013/06/03/windows-azure-announcing-major-improvements-for-dev-test-in-the-cloud.aspx

Windows Azure 購入オプション  メンバープラン:

http://www.windowsazure.com/ja-jp/pricing/member-offers/

MSDNサブスクライバ―特典詳細:

http://www.windowsazure.com/ja-jp/pricing/member-offers/msdn-benefits/

無料評価版:

http://www.windowsazure.com/ja-jp/pricing/free-trial/?WT.mc_id=AF700CF8E

米国愛国者法とWindows Azure

クラウドの利用にあたって米国愛国者法(パトリオット法)の影響と懸念は、よく話題に上がります。

先日(5月23日)、Windows Azureの日本リージョンデータセンター開設計画が発表されましたが

日本にデータセンターがあっても米国愛国者法の影響下にあるから…と懸念されるコメントも聞きました。

そこで、今回は米国愛国者法に対する誤解について重要なふたつのポイントをとりあげます。

#詳細な情報は、最後にご紹介している文献などをご参照下さい。ここではBusiness面からWindows Azure利用を検討される方のために、ふたつのポイントに絞って記載しています。

  1. マイクロソフトは米国系企業だから、データセンターがどこにあっても米国愛国者法の対象になる。ー 誤解があります

      • 「米国系企業」または「米国に本社がある企業」が対象、と誤解されがちですが、米国に「存在がある」企業であれば、データの管理や保持をしている限りは米国愛国者法の対象にはなります。情報の存在場所には関わりません。
      • Microsoftは、もちろん米国に存在がある企業ですので、その意味で米国愛国者法の対象にはなります。「米国系企業だから」ではありません。そして、米国に存在がある企業であれば、日本企業でも対象にはなり得ます。

     

  2. 米国愛国者法はクラウド事業者に顧客の情報の開示を強制できる。 ー 誤解があります

      • 米国愛国者法は、テロ行為などの阻止を目的とした法律です。テロ活動にまったく関わりのない一般企業の情報の開示を、この法律があるからと米国政府がクラウド事業者に求めることはありません。
      • この法律は、捜査上の手続きを簡略化するためのものであり、この法律だけで新たにオンラインデータに米国政府がアクセスできるようになったわけではありません。
      • 政府は、事業者に情報提供を請求する際に、顧客にそのことを通知することを基本的に許しています。Microsoftを含むどの事業者でも、請求を受けた場合にはまずお客様に連絡をして許可を求めるように対応するのが一般的です。
      • 日本の国内のデータセンターに対しては、米国政府はきちんと日本の当局と相談の上でプロセスを進めるであろうことは、米国大使館で行われたセミナー参加者による記録でも記載されています(このセミナー、当初参加予定だったのですが、急な日程変更で参加できなかったのです。残念でした)。米国政府が勝手な強制力を持って操作を進めるようなことは、実際にはないものと解釈できます。
参考文献

USA PATRIOT Act and the Use of Cloud Services (Covington & Burling LLP) :

http://www.insideprivacy.com/cloud-computing/usa-patriot-act-and-the-use-of-cloud-services/

USAパトリオット法とクラウド・サービスの利用  質疑応答(上記記事の日本語訳):

http://www.insideprivacy.com/resource_center/Covington%20Cloud%20Info%20and%20Patriot%20Act_Japanese.pdf

インターネット新時代の法律実務Q&A(日本加除出版):

http://www.kajo.co.jp/book/40475000001.html

海外展開時に誤解しがちなクラウドの課題を再考する(マイクロソフト Enterprise Customer Careサイト スペシャルコンテンツ):

http://www.microsoft.com/ja-jp/business/enterprise/ecc/article/cxo1303_global-it-infra.aspx

 

なお、Windows Azureのセキュリティーやコンプライアンスの情報については、Windows Azure トラストセンターのページ(http://www.windowsazure.com/ja-jp/support/trust-center/)をご参照下さい。