SaaSがISVのビジネスに起こす変化:平均販売価格の影響 (Webinar抄訳)

Windows Azureの製品サイトにpartnersページがあります。

http://www.windowsazure.com/en-us/community/partners/

英語表記/日本語表記の切り替えは左下の言語設定で選択可能です。

このなかの”Learn about it”というセクション(日本語では「詳細情報」セクション)に
“How SaaS Changes an ISV’s Business”というシリーズのWebinarが6本リンクされています。

いずれもビジネス系の方に向けた内容です。今回は5番目の、”The Impact of Average Selling Price”の簡単な訳です。

(日本語訳の各セクション末にある数字は、ビデオの経過時間目安です。赤太字は特に関心を持っていただきたい部分です)

以下抄訳

SaaS(Software as a Service)が生まれたことにより、企業のソフトウェア販売に多くの変化が起きています。しかし、この変化はそれぞれが完全に個別におきるのではありません。SaaSアプリケーションの平均販売価格が、SaaSビジネスに関わる他の様々なことに影響していることがわかっています。(0.20)

このことを簡潔に考えてみるために、SaaSアプリケーションの平均販売価格を高/中/低という3つのカテゴリーに分けてみましょう。あなたのSaaSアプリケーションがどのカテゴリーに入るのかによって、他の色々なことが決まってきます。(0.37)

たとえば、顧客獲得のコストについて考えてみましょう。平均販売価格が高いSaaSアプリケーションでは、顧客獲得コストも高くなるかもしれません。一つ一つの商談が多くの資金流入につながるのなら、新しい顧客を得るために多くの資金を使うこともできるでしょう。

しかし、もしアプリケーションが中程度の価格であるなら、顧客獲得コストも中程度になるはずですし、低価格のSaaSアプリケーションなら新規顧客のそれぞれの獲得のために資金を使うことはほとんどできないでしょう。顧客獲得コストはかなり低く抑える必要があります。(1.15)

このことが営業リソースの持ち方に直接影響します。平均販売価格が高い場合は、顧客を直接訪問する、外訪の営業リソースを抱えることができます。

中程度の価格の場合は、通常このやり方は許されませんー高くつきすぎます。その代り、電話で対応する内勤の営業リソースを持つということがよくあります。

そして低価格のSaaSアプリケーションの場合は、営業リソースを持つことはたぶんないでしょうー他の方法で販売しなければなりません。(1.46)

このことが顧客との関係に影響します。高価格のSaaS製品を外訪営業リソースを使って販売している企業は、顧客と個人的な関係を築くことができます(そのためにこそ営業リソースを抱えているわけです)。

内勤営業を使って中程度の価格で提供している場合は、電話を通じた関係になります。しかし、低コストSaaS製品の場合は、顧客との個人的な関係が全くないのが普通です。

顧客にとっては、企業はWebサイトそのものですーそれしか見えません。(2.14)

平均販売価格は、SaaS提供のためのユーザトレーニングの選択肢にも影響します。高い平均販売価格で提供している場合は、かなりの数のトレーニングを準備し、提供することが可能です。

このことは、その製品がトレーニングを必要とする程度に複雑でありうる、ということになります。顧客もこの製品の購入には相当額を支払うので、おそらく利用方法を習得するために喜んでさらに投資することでしょう。

中程度の価格で提供する場合は、いくらかのトレーニングを提供することもできますが、低価格SaaS製品はシンプルで、トレーニングも最低限しか必要としないようにあるべきです。それ以上サポートするだけの資金はないからです。(2.54)

こういった違いが、それぞれの価格レベルにおける典型的な顧客層の違いにつながります。

高価格製品は通常、大企業向けに販売されます。製品がもたらす影響力を必要とし、担当する営業リソースがいることを望む組織です。

中程度の価格の製品は通常中小企業(SMB)や大企業の部門が対象となります。

低価格SaaSの場合はSMBや個人が対象となるでしょう。(3.23)

この表をよく見てみると、SaaSの提供が一般的に横の行において一貫性を持つということに気付きます。

たとえば、もしあなたがSaaSアプリケーションを低価格で売ろうと考えていてーつまりあなたは一番下の行に位置するわけですーそれでも外訪営業リソースを持ちたいとか、まとまったユーザトレーニングを必要とする複雑な製品を提供したいと思っているのなら、それはたぶんうまく行かないということです。(3.50)

同様に、もしあなたが高価格製品を提供しようとしていてーあなたは一番上の行にいますーそれをWebサイトを通じてのみ販売しようと考えるのなら、残念な結果を招くことになるでしょう。

大企業は重要で高価格なソフトウェアを人による直接的なコンタクトなしに購入することはまずありません。たとえそのコンタクトが電話越しの会話だけだとしても。(4.12)

ISVがSaaSを最初に考える時には、一番下の行、つまり低価格アプリケーションのみを考えるのが一般的です。

しかしそれは正しくありません。今日ISVは3つのレベルいずれでもアプリケーションを提供して成功しています。

実際のところ、高価格SaaSはISVのビジネスにあまり大きな変化を求めないでしょう。なぜならより大きな資金が入るのであれば、営業のコミッションやパートナーとのビジネス関係への変化がより少なくすむからです。(4.45)

しかし、SaaSプロバイダーがこの表で下に動くのは難しいことに気付くのが重要です。

多くのユーザトレーニングを必要とする複雑なソリューションのような一番上の行に合うように設計された製品の場合、リソースやユーザのコミットメントが比較的小さい下の行のやり方は合わないことになります。

一番上の行のSaaSアプリケーションを作る場合は、製品が営業リソースを通じて販売されることを期待しますが、これは一番下の行に位置するSaaS提供においてはコストが高すぎて実現する余裕がありません。(5.19)

既存のISVにとっては、SaaSの採用は多面的な出来事で、さまざまな種類の変化が求められます。

しかしそれらの変化は個々に独立しているわけではありませんー重要な関連性があります。

その関連性を理解することは、この新しい世界で成功するために欠かせないことなのです。(5.45)

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